アブストラクト(45巻4号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 原発性心臓悪性リンパ腫の1手術例 |
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Subtitle : | |
Authors : | 木村民蔵, 吉津博, 羽鳥信郎, 志水正史, 瀬川大輔, 田中勧 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 防衛医科大学校第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 45 |
Number : | 4 |
Page : | 607-610 |
Year/Month : | 1997 / 4 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は60歳, 女性. 動悸を訴え受診. 心電図上, 心室性頻拍(以下VT)の診断で緊急入院. 入院後, VTは軽快. 心エコーで右心室及び右心房内に腫瘍を認めた. 腫瘍により右室流入路が狭窄しており, 閉塞する可能性が高いと考えられたので救命目的で体外循環下に心臓腫瘍切除術, 右心室形成術施行した. 切除した腫瘍の病理診断は悪性リンパ腫であった. 術後は順調に経過した. 経食道心エコーで経過観察していたが右心室壁の遺残腫瘍の増大を認めたため, 術後2カ月後から約3カ月間で放射線照射40グレイ施行した. 腫瘍は著明に縮小したが, 術後6カ月頃ころから全身のリンパ節の腫大を認めた. 悪性リンパ腫の転移と考え, 化学療法施行した. 施行直後は腫瘍の著明な縮小を認めたが, 次第に腫瘍転移増悪を示し, 術後13カ月で腫瘍脳転移に起因すると考えられる呼吸停止で死亡した. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 原発性心臓悪性リンパ腫, 心臓腫瘍切除術, 右心室形成術 |