アブストラクト(45巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 一側開胸術後対側気胸症例の検討
Subtitle :
Authors : 門倉光隆, 山本滋, 片岡大輔, 野中誠, 森保幸治, 谷尾昇, 尾頭厚, 松岡譲, 井上恒一, 高場利博
Authors(kana) :
Organization : 昭和大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 9
Page : 1547-1551
Year/Month : 1997 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 後側方切開を主体とする一側開胸手術(既開胸術と略す)を施行した973例のうち20例(2.1%), すなわち疾患別内訳では肺癌術後353例中4例, 嚢胞性肺疾患術後275例中16例において既開胸術の対側に自然気胸を発症した. 肺癌術後4例の平均年齢は60.8歳, 嚢胞性肺疾患術後16例は28.5歳で, いずれも男性であった. 既開胸術の術式別では肺全摘除術56例中1例, 肺葉切除術324例中3例, 肺区域切除あるいは肺部分切除術339例中16例であった. 対側気胸の原因は肺癌術後の1例が対側転移であったのに対し, 他の19例は気腫性嚢胞によるものであった. 画像診断で対側肺の気腫性変化については予想し得るが, 肺切除術後残存肺の容積変化などによってもこれらの病態が助長され, 気胸発症の一因子になり得ると考えられた. 身体因子, ことにbody mass index(BMI)が20以下の症例では対側気胸発症に注意を要するものと考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 対側気胸, 肺癌, 自然気胸, BMI
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