アブストラクト(45巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 新生児低体重児の大動脈肺動脈中隔欠損症に対する開心根治術の経験
Subtitle :
Authors : 深原一晃, 村上新, 上田哲之, 土岐善紀, 三崎拓郎
Authors(kana) :
Organization : 富山医科薬科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 9
Page : 1576-1580
Year/Month : 1997 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 著しい心不全を呈した大動脈肺動脈中隔欠損症の低体重児に対して, 超低体温循環停止下に開心根治術を施行し, 救命し得たので報告する. 症例は在胎39週5日, 双胎の第2子として1,697gで出生した男児. 日齢7で遠位型大動脈肺動脈中隔欠損症, 右側大動脈弓, 卵円孔開存, 左上大静脈遺残と診断され, 進行する心不全により日齢30日, 1,693gで開心根治術を施行した. 右房一本脱血, 弓部大動脈送血にて人工心肺を開始, 直腸温20℃で循環停止とし欠損孔をDacronパッチにて閉鎖した. 循環停止時間は22分であった. 術後数日間は, 肺高血圧発作を繰り返し循環動態不安定であったが, その後順調に回復, 脳障害の併発を認めなかった. 体外循環等の補助手段が向上した現在, 低体重児であっても児の未熟性を慎重に判断し, 適切な時期に外科治療を行うことが治療成績の向上につながると思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈肺動脈中隔欠損, 低体重児, 超低体温循環停止法, 肺高血圧クリーゼ
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