アブストラクト(45巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Extracorporeal life support(ECLS)使用時のリンパ球サブセットの変動
Subtitle :
Authors : 山口敏之, 村上新, 深原一晃, 上田哲之, 三崎拓郎
Authors(kana) :
Organization : 富山医科薬科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 9
Page : 1596-1600
Year/Month : 1997 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : Extracorporeal life support(ECLS)により救命し得た開心術後急性心不全症例において経過中の白血球数並びにリンパ球サブセットの変動について検討した. 症例は4歳6カ月の左室低形成を伴うファロー四徴症女児で, 左室の発育を目的に心房中隔部分閉鎖術を行ったが急性左心不全に陥りECLSを装着した. ECLS装着5日目に患児は心不全から回復しECLSから離脱した. ECLS装着中, 末梢血中の好中球, リンパ球はともに減少し, ECLS離脱後は徐々に回復した. 末梢血リンパ球に占めるTリンパ球及びNK細胞比率はECLS中は著しく減少したが, Bリンパ球の比率は増加した. ECLS装着中のリンパ球数の減少は主としてTリンパ球(特にCD4(-)細胞)減少によるものであると考えられた. ECLS装着中には感染が生じやすいことが知られているが, これら免疫担当細胞の減少がその一因である可能性が示唆された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ECLS, 白血球, リンパ球サブセット
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