Abstract : |
[緒言] 肺結核の外科的療法に於ける氣管支の態度に關しては, それが適應の選擇及び效果の判定にに重要な意義を有するにも拘らず, 形態的變化並に動的變化に關しては充分な研究が甚だ少いのである. 私は更に此の點を追究するべく, 肺結核外科的療法施行の103例(胸廓成形術45, 肋膜外充填術25, 人工氣胸術16, 横隔膜神經麻痺術兼入工氣腹術7, 肺葉切除術10)の術前術後にBronchographie及びBronchokymographieを鷹用し, 氣管支の(1) 形態的變化(2)運動の變化即ち a)氣管支壁の収縮擴張運動 b)呼吸運動に伴う氣管支の運動 と, これに密接な關係を有する胸廓(肋骨)並に横隔膜の運動, などに就いて檢索し, 各療法の機械的治癒機轉即ち誘導氣管支の形態的變化, 肺(氣管支)の安静度, 肺の再膨脹などに就いて比較研 究した. 文獻を見ると肺結核氣管支の形態變化は胸成術については塩澤・長石・佐川, 氣胸では森・佐藤(清)・篠井, 佐藤(源), Dormer, 山本・村上・田口等, 横隔膜紳經撚除術後の變化については, 佐藤・篠井・藤森等の業績がある. 氣腹術と肺葉切除術については文獻を見ない. |