アブストラクト(2巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肋膜癒着の病理解剖學的研究(第1報)
Subtitle :
Authors : 八代元司1)2), 河合直次1), 岡田藤助2)
Authors(kana) :
Organization : 1)千葉大學醫學部河合外科教室, 2)國立千葉療養所
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 2
Number : 5
Page : 394-402
Year/Month : 1954 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [まえがき] 最近の肺結核外科の進歩は, その術式に關しても, 胸成術, 縫縮術, 充填術, 肋膜外氣胸術等の虚脱療法から, 肺切除術等の直達療法に移りつゝあるが,縫縮術, 充填術, 肋膜外氣胸術の場合には, いずれも肋膜外肺剥離を行わなければならないし, 肺切除術の場合にも, 肋膜内または肋膜外肺剥離を行う必要があり, いずれにしても, 癒着肋膜に對して, 直接, 外科的侵襲を加えることが極めて多くなつてきた. しかし, 同時に, 肺剥離によつて生ずる剥離腔の血胸や膿胸等の合併症も見逃すわけには行かず, それらの原因を知り, 適切な豫防乃至處置を施すためには, 是非とも癒着肋膜の病理學的な變化を明らかにし, これを知覺して剥離を進めることは云うまでもない. 從來, 肋膜癒着に關する詳細な研究, 特に肺結核外科臨床上の必要から行われた充分な研究は少く, 一つの盲點となつていたことは否定できない. 私はこれらの諸點を解決する目的で, 剖檢例の肋膜癒着について, 病理解剖學的に研究を進め, 剥離後に起る血胸や膿胸の原因に關しても興味ある成績を得たのでこゝに報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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