アブストラクト(2巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肋膜癒着の病理解剖學的研究(第2報)
Subtitle :
Authors : 八代元司1)2), 河合直次1), 岡田藤助2)
Authors(kana) :
Organization : 1)千葉大學醫學部河合外科教室, 2)國立千葉療養所
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 2
Number : 5
Page : 402-407
Year/Month : 1954 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [IV. 肋膜癒着内の結核菌檢索] 病理組織學的所見にて述べた如く, 特に, 空洞性癒着に於ては, 肺内空洞からのリンパが運ばれそれによる非特異性及び特異性の炎症病變が多いのであるが, これらの病變部には, どの程度の結核菌がどのようにして存在しているかということは, 肺結核外科に從事するものゝ重大關心事であることはいうまでもない. 既に, 島村等20)も肋膜病巣内の結核菌を檢索しているが, 私は螢光法を用いてこれを檢索した. 即ち, 空洞性癒着50例, 滲出性肋膜炎性癒着18例の組織標本につき, 型の如く脱パラフインを施し, 0.1%オーラミン溶液にて37℃, 30分間染色した後, 1%鹽酸アルコールにて脱色, 水洗し, ヘマトキシリンにて核染色を施し, 室温で乾燥, キシロ一ルを通しで後, 流動パラフインにて封じ, 螢光發生製置を用い暗室で鏡檢した. 螢光法による結核菌檢出の優秀性は, 既に多くの人により認められ, 組織中の結核菌の檢出も, 木村等9)によりその優秀性が認められているが, 肋膜癒着内の結核菌を本法により檢素した報告はないようである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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