アブストラクト(3巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽瓣口狹窄の實驗的研究 (後編)僧帽瓣口狹窄に於ける肺出血
Subtitle :
Authors : 雲井康晴, 小澤凱夫
Authors(kana) :
Organization : 大阪大學醫學部外科學第一数室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 3
Number : 5
Page : 377-384
Year/Month : 1955 / 4
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章緒言」中編に於いて箸者は僧帽瓣腱索を圍む環状結紮を設けて該瓣口の狹窄を形成する時, その狹窄の程度が術後4週以内に瓣口狹窄の限度(瓣口の約1/9)に接近する時は高度の肺充血乃至うつ血像のもとに死亡し, 其の際1~2週にて死亡する場合には著しい肺の出血性變化を認める事を述べた. 斯樣な肺出血の所見は辮口が高度に狹窄されたとき肺うつ血を來す事より當然期待し得る處であるが, 人の僧帽瓣口狹窄に於いて屡々見られる喀血症状と關聯して誠に興味深い. 更に又吾教室に於いて過去10數年來行われ來つた僧帽瓣閉鎖不全形成1)(瓣膜切開乃至腱索切斷による)及び著者の實驗に際しては斯かる顯著な肺出血像を呈する事は見られないのであつて, この所見は僧帽瓣口狹窄に起因する肺うつ血, 肺靜脈壓上昇による肺毛細管壁よりの血球透過(Haemorrhagia per diapedesin)の他, 之と異つた他の機轉によるものも存する事を想到せしめる. 本篇に於いてはこの肺出血像に就いてその出血々管を中心として檢討し併せて出血發生の機作に關して考察を加えた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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