アブストラクト(3巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 迷走神經反射に就いて
Subtitle :
Authors : 稻田豊, 木本誠二
Authors(kana) :
Organization : 東京大學醫學部木本外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 3
Number : 6
Page : 501-534
Year/Month : 1955 / 6
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1節 緒言」迷走神經の刺戟實驗に關する報告は澤山ある. Pawlow(1883)1)は始めて心外神經を刺戟して心搏數は不變であるにも拘わらず, 血壓が上昇するのをみた. Tigerstedt&Johansson(1889)2)は弱い迷走神經刺戟は心室搏動の緩徐と心室周經の増大を齎すが, 少し強い刺戟はその外に, 收縮を弱めると報告している. 私は迷走神經の刺戟部位, 麻醉劑及び麻醉深度, 副交感神經遮斷劑等の種々な藥劑及び血液ガスが, 迷走神經刺戟効果, 殊に循環, 呼吸に及ぼす作用を檢索し, 迷走神經反射の遠心路として迷走禪經が演ずる役割を檢討した. 「第2節研究方法」體重8乃至15kgの成熟犬55頭及び2乃至4kgの成熟猫15頭を用い, ペントザール又はネンブタール靜脈内麻醉, エーテル氣管内麻醉下で實驗した. 刺戟電流としてはポター型インドクトリウムによる感應電流を使用した. 一次電壓は6ボルト, 2アンペア, コイル間距離は2乃至9cm, 角度は零度. 刺戟電極は鹽化銀・銀電極で, 迷走神經を完全に周圍組織より分離して電極にのせ, 神經の乾燥死滅を防止する爲に, 適時温い生理的食鹽水でうるおした. 血壓は大腿動脈で觀血的に水銀マノメーターを接續し, 呼吸は氣管チユーブに側枝を設け, これよりタンブールに導いて氣管内壓の變動を煤紙に描記した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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