アブストラクト(3巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 巨大なる大動脈肺動脈中隔缺損症の1例 特に手術的適應より見たる「ボタロー」氏管開存症との鑑別
Subtitle :
Authors : 田口一美, 寺本滋, 津田誠次
Authors(kana) :
Organization : 岡山大學醫學部津田外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 3
Number : 8
Page : 704-709
Year/Month : 1955 / 10
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「緒言」最近我々は巨大なる大動脈肺動脈中隔缺損症の1例を, 術前大なるボタロー氏管開存症の診斷の下に手術を施行し死亡せる例を經驗し, ボタロー氏管開存症との鑑別の必要を痛感し, 特に我々の症例が術前大動脈, 肺動脈中隔缺損症に留意したにも拘らず, 結局ボタロー氏管開存症と診斷せざるを得なかつた點より見て, ボタロー氏管開存症特にその巨大なる症例の手術的適應上留意すべき點ありと考えるのでここに報告する. 周知の如く, 大動脈, 肺動脈中隔缺損症は胎生5~8週の間に總動脈管から肺動脈及び大動脈が分離する際, 肺動脈中隔と末稍球中隔との癒含が完全に行われなかつた時に見られるものであつて, 本疾患の臨床症状はボタロー氏管開存症との區別がほとんど無く, Dexter及びCournandの心臓「カテーテリゼイシヨン」による確定的診斷, 即ち肺動脈より「カテーテル」が大動脈に入る方向による鑑別とか, Gibsonの逆行性大動脈撮影術による鑑別等があるが, それ等の方法を用いても, 我々の症例の様に鑑別不能の場合がある.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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