Abstract : |
動脈管開存症に對する手術治療は, 1938年Gross1)の最初の成功以來, すでに多數に行われ, 細菌感染による亞急性心内膜炎を合併した際の手術による治療効果の優秀性についてのTouroff2)3)4)の報告によつて, その適應も擴大され, また手術灯式についても, 結紮手術の再發例に關する報告もあつて, Gross5)によつて發表された切離手術が基本術式として廣く實施され, 本症に對する手術例數は, 現在おそらく數千例におよぶものと思われる. わが國においても, 1951年榊原兄弟6)の成功につゝ゛いて, 木本教授7)の報告があり, 1955年3月末迄に全國で63例8)の手術例數が數えられている. 心臓カテーテル法を應用した動脈管開存症の血行動態, 病態生理については, Dexter, 9)Cournand, 10)Bing11), Bayer12), Taylor13), Manheim-er14), Lason15), Shefard16), Swan, 17)Wood18), Adams19), 小林20)21)22), 笹本23)24)等による報告があり, また手術後の臨床諸症状の改善, レ線所見, 心電圖の變化等についての報告はすくなくない25)~31). |