アブストラクト(5巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 細菌學的見地より見た肺化膿症の臨床的研究 第I編 細菌叢と臨床像に關する研究
Subtitle :
Authors : 寺師英臣, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 東京醫科大學篠井外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 5
Number : 1
Page : 89-100
Year/Month : 1957 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [第1章 緒言] 肺化膿症に關する研究は既に19世紀の後半より行われ, 病因に關してはFusospirochaetarySymbiosisとして取扱われ, 米國においてもLungabscess of Fusospirochaetary typeと呼んでいる. 肺化膿症の臨床症状は多種多樣であつて, これらの症状を支配する重要な因子は病原菌の如何によるものと言つても過言ではない. 當教室においても, 本症に關しては先年, 佐藤, 篠井兩教授の廣汎且つ詳細なる研究業績があり, 又, 名倉助教授のレ線學的研究, 永井講師の病理組織學的研究及び江本博士のペニシリン空洞注入療法を中心とした臨床的並びに細菌學的研究等がある. 而して第8回胸部外科學會の招請演説においては名倉助教授が"肺化膿症の外科"と題し, 當教室の研究概要を發表した. 扨て, 治療醫學の最も目覺ましいものの一つには化學療法の飛躍的進歩がある. 即ち, Penicillin(PC), Streptomycin(SM)の發見により細菌感染に對する化學療法は目覺ましく進展し, 更にChloramphenicor, Chloratetracycline, Oxtetracycline等の出現により炎症特に化膿症の治療は, あらゆる面において著しい變貌を來したことは否めない事實であり, われわれが日頃接する症例も典型的な症状や經過をたどるものは, むしろ稀となり, 從つて肺化膿症もこれら抗生劑の出現により臨床像に著しい變貌を來してきた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ