アブストラクト(5巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺剥皮術の效果を左右する諸因子について
Subtitle :
Authors : 板坂幸雄, 關口一雄
Authors(kana) :
Organization : 國立宮城療養所外科
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 5
Number : 8
Page : 824-841
Year/Month : 1957 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [I. いとぐち] 肺剥皮術はDelorme1)(1893)およびFowler2)(1892)によつて創始された慢性膿胸治療の一術式であるが, その後の追試者によつて手術手技の困難なこと, 出血過大, 肺損傷による空氣栓塞, 氣管支屡の發生, 心嚢, 縱隔などの人爲的損傷あるいは術後の感染など, いろいろ不都合な點が強調3)されたほか, 結核性膿胸例では術後における肺病變の再發惡化が懸念され4)一般にはほとんど行われていなかつた. ところが第二次大戦中に多發した外傷性の血胸または膿胸の治療にTuttle等5)(1947)が本法を試みて, 多大の効果を收めたのを契機としてあらためて再認識され, 結核性膿胸6), 人工氣胸7)または自然氣胸8)9)後の膨脹不全肺などにも行われるようになり, とくに最近における化學療法の發達と麻酔手技の進歩による肺結核直達療法の普及にともない, 人工氣胸後の膨脹不全肺に對する肺切除の補助手段10)として, あるいは肺切除その他の胸腔内手術に由来する膨脹不全肺の救濟手段11)として非常に重要視されるようになつてきた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ