アブストラクト(5巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Emphysematous Bulla(氣腫性嚢胞)の「レ」線學的並びに病理學的研究 第2報 Emphysematous Bullaの病理學的研究
Subtitle :
Authors : 長谷川一郎1)2), 石川善衞1), 楢林和之2)
Authors(kana) :
Organization : 1)神戸醫科大學第2外科學教室, 2)神戸醫科大學放射線醫學教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 5
Number : 9
Page : 932-947
Year/Month : 1957 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [I. 緒言] Bullaの組織学的研究はMiller55), 56)(1926年及び1927年)によって可成り明らかにされた. 即ち, 肺表面に半球状に突出する気嚢胞(Air Cyst)にはBullaとBlebがある. Bullaは非常に限局した肺気腫が限界を越えて高度となつたもの, 即ち, 肺胞壁が破れて融合して膨大し, 肺表面に膨隆したものとし, 従って, 膨隆壁には肋膜及び肺胞起源の2層の弾力線維層がある. Bullaの基底は直接肺胞壁であり, 特別な上皮及び固有の膜はないとした. 肉眼上これと酷似しているBlebはBullaとは異なり, 肺胞壁の一部が破れて空気がもれ, 間質より肋膜下で肺胞との間の鬆疎な組織に空気が蓄積して出来たもので, 間質性気腫Interstitial Emphysemaの一種である. その膨隆部は肋膜の弾力線維層の一層よりなり, 基底は肺胞組織より出来ている. この様に, 可成り明確に異る組織学的所見を示しており, 上述の如く, すべて後天性のものである. 尚, 肺胞性肺嚢胞の中に, 更にPneumatoceleがあるが, これは一般にはGiant Bullaを指している8, 14, 22, 31, 33, 36, 42, 50, 53, 54, 66, 74, 94). 一部には肺感染後の組織缺損が急速に膨大したもの7, 15, 49, 58, 67, 68, 70, 88, 92, 93, 94)を称することがある.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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