アブストラクト(6巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人爲心室細動実験及びHaecker氏法による血流遮断実験に於ける家兎心筋の組織呼吸
Subtitle :
Authors : 川崎一男
Authors(kana) :
Organization : 東北大学医学部武藤外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 6
Number : 12
Page : 1171-1179
Year/Month : 1958 / 11
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 現今直視下心臓内手術はHaecker氏法による心血流遮断の下に行われて居るが, 先に武藤, 本多等は人為心室細動下に直視下心臓内手術を行わんとする実験を試み, 健康成犬に於ける2, 3の研究成績2)3)4)を述べた. 然し人為的に細動を起さしめた時, 又はHaecker氏法により心血流遮断を行つた時, 心筋の組織呼吸は如何に変化するかが問題である. 余は本問題を究明する目的を以て, 人為心室細動実験及びHaecker氏法による血流遮断実験に於ける心筋に就いて, 無機質リンゲル液を浮遊液として内呼吸を測定し, 次に同材料に就いて酸化酵素系の1つであるコハク酸々化酵素系の活性度を検索, 2, 3の知見を得たので報告する. [実験材料及び実験方法] 実験材料 実験動物は体重2kg前後の健常成熟家兎89羽を用い, 実験前24時間は絶食せしめた. 実験方法 実験前30~40分に10%ウレタン溶液を体重毎kg12cc家兎臀筋肉に注射し麻醉せしめ, 次いで気管切開を行い, 閉鎖循環式又は往復式麻醉器を用いて充分酸素人工呼吸を行い乍ら開胸, 42羽では5volt, 0.5秒の通電にて人為心室細動を起さしめ, 細動を1~30分持続, 34羽ではHaecker氏法により一定自時分血流遮断後, 夫々直ちに心を摘出,出来る限り迅速に心筋の組織呼吸の測定を行つた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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