アブストラクト(7巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺切除に於ける線維素溶解現象を中心とした術後血胸の検討
Subtitle :
Authors : 柴崎晃, 河合直次
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部第一外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 7
Number : 1
Page : 1-12
Year/Month : 1959 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [第1章 諸言] 肺切除術後血胸は, 残存肺膨脹をさまたげ, ひいては肺機能高度障害を残すものであり, かつ気管支瘻, 膿胸の誘因となるものである. これら合併症を予防し, これに対する適切な処置を講ずるためにも, 術後血胸の成因を知ることが大切である. これについては, 教室に於て幾多の業績があり, 肋膜の変化や術後出血などの重要性が指摘されてきた. 出血の原因として, 病巣の状態, 剥離様式, 手術手技などの局所的, 機械的因子の影響の大であることは論を俟たないが, 手術時如何に綿密慎重を期しても, なお出血のさけられない場合がある1). かゝる場合の出血の要因については, 種々の面から検討されているが, 術後の止血困難な瀰蔓性出血について, これが線維素溶解酵素系と密接な関係があるといわれている. こゝで私は, 肺切除時に於ける線維素溶解現象の研究を試み, 術後血胸成因との関連について考察すると共に, 更に, これに対する肋膜の意義について検討し, 若干の知見を得たので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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