アブストラクト(7巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺切除後における残存肺の過膨脹が結核病巣に及ぼす影響についての実験的研究 第2編 過膨張肺の結核病巣に及びす影響及び化学療法の効果に関する実験的研究
Subtitle :
Authors : 田尻貞雄, 隈部英雄
Authors(kana) :
Organization : 結核予防会結核研究所
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 7
Number : 2
Page : 91-101
Year/Month : 1959 / 2
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [第1章 諸言] 著者は第1編において, 健康成熟家兎の左側上葉上部切除, 上葉切除, 下葉切除後における残存肺の態度を肉眼的並びに組織学的に検索した. しかし著者の目的とするところは過膨脹が結核病巣に対していかなる影響を及ぼすかを明かにすることである. 従つて第1編は本実験のための準備実験であつたともいえる. ところで過膨脹が結核病巣に対して如何なる態度をとるかの実験的研究は意外に少く, Blickman1), 米村1), 後藤3), 伏屋4)らの報告をみるのみであり, しかもこれらの実験は何れも化学療法の実施の下に行われたものではない. 最近における肺切除が必ず化学療法を前提とすることを老えるとき, これらの実験成績を臨床にあてはめることはいさゝか妥当ではないであろう. 従つて著者は化学療法下において過膨脹が結核病巣の運命にいかなる影響を与えるものかを解明しようと企図したのである. もちろんかゝる動物実験の成績がそのまゝ人体に応用しうるものとは考えられないが, 肺切除後における肺結核病巣悪化の問題に関して1つの示唆を与えれば幸いとするところである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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