アブストラクト(7巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺切除術後肋膜腔の吸収機能
Subtitle :
Authors : 鬼頭康之, 河合直次
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学第1外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 7
Number : 5
Page : 609-621
Year/Month : 1959 / 5
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [第1章 緒言] 肺結核外科療法における直達療法は安全かつ容易なものとして確固たる地位を築いてきたが, 現在なお適応の厳密な選択と術後処置の改善による合併症の予防は, ゆるがせにできない要件として注意が払われている. とくに適応の決定については, 河合教授1)が早くより提唱されているように肺病巣や気管支の面より検討するのみでなく, 肋膜の面からも考察する必要があり, 他の条件が満たされていても肋膜病変の如何によつては適応のなくなることもあり得るし, また愼重な前準備や後療法をおこなうことによつて始めて手術適応となることも少くないのである. 一方手術に伴う癒着肋膜の剥離は, その病変の程度に応じて術後の血胸や肋膜炎を起し, これらが気管支瘻や膿胸という肺切除後合併症の素地となつている. 従つて早期に肺切除後胸腔の予後を知り, 合併症予防の対策をたてるためには, 術後剥離腔の病理組織学的および機能的変化が明らかにされないかぎり充分な効果を期待することはできない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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