アブストラクト(7巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺切除術後肋膜腔内瀦溜液の研究
Subtitle :
Authors : 石井明和, 河合直次
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部第1外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 7
Number : 5
Page : 622-636
Year/Month : 1959 / 5
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [第1章 緒言] 肺切除術後の合併症すなわち気管支瘻, 膿胸, 血胸, 瀦溜液吸収遷延等の発生については, 未だ多くの研究すべき問問が残されている. Bell1). 畑中2), 江草3)は, 術後の高度血胸, 長期滲出液瀦溜が, 残存肺再膨脹を不良ならしめ, ひいては諸種合併症を起す原因となり, また瀦溜液の吸収遷延は, 一般状態の回復を遷延せしめると述べている. 教室の伊藤4)は, 肺切除術後の胸腔の状態, 特に術後血胸, 肋膜炎について研究報告している. 高度の胸腔内変化は, 合併症の危險を増大し, 肺機能を障害する. 従つて, これが防止には, 術後の血胸, 肋膜炎を早期に適切に診断し, 治療することが必要である. この胸腔内変化は, 術後胸腔の経過を支配する多数の因子によるが, 術後比較的経過の浅い時期の瀦溜液の性状, 細胞の機能がその予後に関係することが少なくない.Monod5), Franz6)は長期瀦溜液の認められる場合は, 合併症を疑わなければならないと云い, 塩沢7), 入倉8)Chamberlain9)などは, 再膨張を良好ならしめるには, 先ず肺を圧迫する瀦溜液を除くべきであると主調している.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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