アブストラクト(7巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 神経性肺水腫に関する実験的研究 |
---|---|
Subtitle : | |
Authors : | 飯村一猛 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 慶応義塾大学医学部外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科學會雜誌 |
Volume : | 7 |
Number : | 6 |
Page : | 720-731 |
Year/Month : | 1959 / 6 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | [緒言] わたしたちの術後急性肺水腫の研究は, 気管支癌患者における根治的肺剔除術(Radical pneumonectomy)後にみられた臨床事実を根拠として出発した1). そのとき原因々子として考えられたことは, 肺剔除による肺血管床の減少, 輸血・輸液のアンバランス, 急性低酸素症, 炭酸ガス蓄積等であった. これら諸因子を術後臨床の実際に帰納して考按すると, その発症には主役を演ずる因子があるが, 諸因子が合併したさいの発症の可能 性が大きい2). その際の心肺動態を検討して, 急性肺水腫発症時の病態は急性心不全の様相を呈することを明らかにした3)4). この際上記発生原因に加えて, 神経性因子の介在が, 術後急性肺水腫の発現にある種の役割を演ずることが想定された. それは気管支癌における根治的肺剔除術が, 縦隔廓清を徹底して行う広汎手術であるため, 手術侵襲による神経刺戟が, 健側残肺に与える影響を軽視できないからである. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |