アブストラクト(8巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 外科的療法後の悪化に関する研究 第1編 肺切除術後の悪化
Subtitle :
Authors : 小熊吉男, 隈部英雄
Authors(kana) :
Organization : 結核予防会研究所
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 8
Number : 1
Page : 21-37
Year/Month : 1960 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第I章 緒言」肺結核症の治療法として現在最も広く利用されている外科的療法は肺切除術と胸廓成形術(以下胸成術)であることは今更多言を要しない. しかしSM, PAS, INH等の化学療法剤が導入されるようになつてから肺結核症の経過は著しく変貌し, X線上明らかに認められる浸潤陰影はもちろんのこと空洞でさえも消失し, 或は瘢痕化するのをみることはすくなくない. 一方これら化学療法剤は肺結核の外科的療法殊に肺切除術に対しても極めて大きな役割を果し, 更に肺切除術の適応に関する老え方にも大きな変革をもたらした. 当初の肺切除術では死亡率や合併症の発生率が高く安全な手術とはいえなかつたのであるが, 化学療法剤の導入は麻酔法の発達, 輸血技術の進歩, ショックに対する対策の研究などと相俟つて肺切除術を極めて安全かつ効果的な治療へと発展させた. しかし乍ら凡ゆる肺結核患者を化学療法單独或は外科的治療のみで克服しうるものではなく, Kraan1)(1955)が述べているようにどんな治療法でも"結核治療における全計画の一部"として適応されねばならない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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