アブストラクト(8巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺切除術後の胼胝形成に関する研究 第1編 肺切除術後の胸腔内血腫形成
Subtitle :
Authors : 木下巌, 隈部英雄
Authors(kana) :
Organization : 結核予防会結核研究所
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 8
Number : 3
Page : 288-302
Year/Month : 1960 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言」肺切除術後の胸腔内血腫形成は避けられないことであるが, 多くの場合問題にする程のことはない. しかし高度の血腫形成をみると, 残存肺の再膨張不全, 気管支瘻, 膿胸ななどの原因となり, また高度の肋膜胼胝形成を招来して, 肺機能障害を招くことがあり, 肺切除術の予後を不良にする重大な因子と考えられる. しかも困つたことには肺切除術後の血腫形成が予期せざる症例に思わざる程強くあらわれることであり, かかる事実は抜本塞源的治療法とされている肺切除術にとつて1つの欠点と云わねばならない. 術後の血腫形成に関しては既にBell1), 畑中2), 石黒3), 塩沢4), 鈴木5), 高橋6)等によつて研究されているが, 必ずしも系統的に深く追及されているとは云えない. 著者は幸にして相当多数例の肺切除症例を対象として, 術後血腫(以下血腫)の問題を堀りさげる機会をえたので, その発生率, 発生原因, 予後などについて系統的に検討を加えてみたいと思う. なお第2編において術後血種に基く肋膜胼胝と肺機能障害との関係を明かにするつもりである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ