アブストラクト(8巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 先天性青色症患者の血液凝固性に就いて(Fallot氏四徴症についての検索から)
Subtitle :
Authors : 佐藤清, 橋本義雄
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学第1外科
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 8
Number : 8
Page : 886-910
Year/Month : 1960 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒論」先天性心疾患は, その原因が心臟及び大血管の発生学的奇型に由来するものであるため過去に於いては殆んど臨床医学の対象とかならずに專ら病理解剖学的興味に於いてのみ研究されていたに過ぎない. そのような時期には又青色症Morbus Caeruleus, Maladie, bleueという用語の定義さえも漠然としていて, 屡々先天性心疾患全部を意味するものとして用いられたこともあつた. 然し今日ではCyanosisを伴つた心疾患にのみ限定して用いられていることは周知の事実である. この青色症という一つの用語の限定化だけを見ても, 実はその背後に2世紀にも及ぶ心臟外科の苦難に満ちた歴史を読みとることが出来るのであらう. 何故ならば, 今から10数年前Blalock及びTaussigが肺動脈狹並びに閉鎖症患者に対して鎖骨下動脈-肺動脈吻合術に成功し, 次でPotts及びSmithは大動脈-肺動脈吻合術を報告し60), こゝに肺動脈狹窄を主體とする先天性心疾患の外科的治療に劃期的光明をもたらし, 青色症は俄かに実地臨床家の注目を集めるに至つたからである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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