アブストラクト(8巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人工心肺による体外循環の実験的研究
Subtitle :
Authors : 鷲尾正彦, 堺哲郎
Authors(kana) :
Organization : 新潟大学医学部外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 8
Number : 9
Page : 969-993
Year/Month : 1960 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒言」近年に於ける心臓外科の進歩は, 麻酔法の発達と相俟つて誠にめざましいものがある. Gross1)が1939年, 始めて動脈管開存症の結紮手術に成功したが, これを契機として従来主として内科的治療に委ねられていた先天性心疾患も外科的治療の対象として, とみに関心がたかまり, 1945年にはCrafoord2)が先天性大動脈絞窄症に対して絞窄部を直接除去して端々吻合を行う術式を発表した. 同じく1945年, Blalock, Taussig3)がFallot四微症に対し, 所謂Blalock-Taussigの術式を創案し, 更に1948年にはBrock4)が純型肺動脈狹窄症に対して弁膜切開術を行った3例を報告している. しかし心臓内手術が盲目的操作によつてのみ行われた場合には, 時として所期の目的に沿わぬ不完全な結果を招来する事は当然と言わねばならない. ここに於て心臓手術を直視下に行う必要が痛感されるに至り, 一時的な心臓血流遮断の手段として人為低体温法5)6)7)及び選択的脳潅流冷却法8)9)並びに人工心, 交叉循環, 人工心肺等の体外循環による方法が研究され, 夫々の長所と欠点が論議されて来たが, 長時間の直視下手術を行う為には人工心肺による方法が最も好ましい手段である事は今日殆んど凡ての研究者の等しく認める所である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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