アブストラクト(8巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : ATPを中心とした各種薬剤による任意心拍停止法の実験的研究
Subtitle :
Authors : 下村力, 橋本義雄
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学医学部第1外科学教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 8
Number : 12
Page : 1163-1178
Year/Month : 1960 / 11
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言」近年直視下心臓内手術は, 化学療法, 麻酔法の進歩に併せて, 低体温法, 人工心肺の進歩を加え急速な発展を遂げて来た. 低体温法, 及び人工心肺は直視下心臓内手術に際し, 遮断時間の延長をはかる上に有力な手段ではあるが, 現在の段階では, 未だ時間的な制約を受けることをまぬかれない. この限られた時間内に複雑な心内操作を, 正確に, しかも迅速に行うためには, 継続する心拍動は種々の難点, 障害の原因となる. 心拍動がなければ, 出血が少なく, 手術野の露出は充分となり, 手術操作は飛躍的に容易となる. 即ち, 心拍停止により冠循環を遮断すれば, 冠帰還血は著明に減少し, 従つて人工心肺応用時には, 吸引, 送血のバランス維持が容易となる外, 心臓の内部はくまなくdry fieldとなり, 心内操作は極めて行い易くなる. 加えて, 心拍停止状態にある心臓は筋緊張を失つて柔軟となり, 心基底部から容易に持上げられるために, 左右の房室は, いずれの方向からも手術操作を受けることが出来る.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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