アブストラクト(8巻13号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人工心肺に関する研究-特に体外循環下における冠循環量について-
Subtitle :
Authors : 榊原欣作, 橋本義雄
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学医学部第1外科学教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 8
Number : 13
Page : 1293-1316
Year/Month : 1960 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「緒言」1952年春, 故戸田教授によつて, 本邦最初の報告1)がなされた当時, 実用化は尚遥かに遠い将来にあり, 単に動物実験的興味を撃ぐに過ぎないものとされた人工心肺も, 既に今日直視下心臟内手術の為の必要不可缺の手段として, 広く一般に認識されるに到り, その有用性については最早何人も異論を挿む余地はない. 我が国に於いても, 我々の研究1)-26)38)39)を初めとして数多くの追試27)-31)が報告され, 更には臨床例にも応用され, 相次いで成功例と得られつゝある事実は32)33)34), 如上の現況を雄辯に物語るものである. 我々は然し, 現在の如何なる人工心肺装置も, その素材, その構造, 或いはその機能と, 凡ゆる面において未だ生体自然の心肺機能の完全なる代行の為には相隔たること甚だ遠く, 幾多の不備と缺陥とを有し, ここに胚胎する危險は決して侮り難いものであつて, 徒らに軽率なる臨床応用を急ぐ以前に, 尚緊急に追求, 解明を要する問題が山積していることを知つている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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