アブストラクト(9巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 低体温法と選択的心動停止法による直視下心臓内手術の基礎的研究 |
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Subtitle : | 原著 |
Authors : | 広川潔, 堺哲郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 新潟大学医学部外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科學會雜誌 |
Volume : | 9 |
Number : | 3 |
Page : | 189-209 |
Year/Month : | 1961 / 3 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「緒言」直視下心内手術には, 心臓への血流を一時的に遮断することが, 先決条件である. 従つて, 心臓への血流遮断中は, 脳血行を始め体循環系はその間血行は杜絶される. 常温下においては, 血行杜絶による無酸素症に最も抵抗の弱い中枢神経系は, 3~5分内に不可逆性の変化を生じ, 再び正常血行が回復しても生体は蘇生しない(表1). 即ち直視下心内手術のためには, この心血流遮断中如何に生体の機能を確保するかが, 原則的且つ重要な問題である. 生体を冷却して, 体温を降下せしめ, “ふるえ”を適当な麻酔で防ぎうれば, 生体の酸素消費量は, 直腸温に此例して減少する事実は早くより知られている. 所謂低体温法としてBigelow1), Lewis2)らが詳細なる病態生理学的研究を始めてから更にSwan3)4)5)6)一派の臨床経験より直腸温27℃の低体温法が約10分の血流遮断に充分よくたえられる事が証明され, その後内外の研究者によりさかんに追試されるにいたつた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |