アブストラクト(9巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺癌の病型による肺機能の特長その機能障害を規定する因子の検討
Subtitle : 原著
Authors : 小川久夫
Authors(kana) :
Organization : 慶応義塾大学医学部外科学教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 9
Number : 3
Page : 240-257
Year/Month : 1961 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「緒言」肺癌の肺機能は, 一般の慢性肺疾患のそれに較べて, かなり悪いことが知られている1)2). その理由は, 本症が本質的に悪性疾患であること, 患者に高令者が多いという事実によつている. 周知のように, 本症は形態的に甚だ単純なものから, 転移や2次変化を伴うものまで, 複雑な形態をとるものも少くない. これに加えて年令による老年性病態を合併することが多いので, 癌の本質による因子と, 年令的変化による因子とが, 本症の肺機能を形成するといえる. したがつて, それが良い悪いと言つても, 病態のあり方によつてそれを評価しなければならない. 臨床の立場からいえば, 夫々の病型や病期によつて, その機能を把握しなければ意味がない. また切除療法に関連して, 肺機能のいわゆる良否が, 適応決定にそのまま適用されうるものでもない. 肺機能が悪くても, 安全な肺切除と, 順調な予後をうる例があり, その逆の場合もみられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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