アブストラクト(9巻13号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 体外循環時の線維素溶解現象
Subtitle : 原著
Authors : 山東正和, 赤倉一郎
Authors(kana) :
Organization : 慶応義塾大学医学部外科学教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 9
Number : 13
Page : 1115-1127
Year/Month : 1961 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. 緒言」直視下心臓内手術を目的とする体外循環殊に人工心肺に関する研究は, 1937年Gibbon1)によつて始めて着手され, その後においても多数の研究者によつて, 長足の進歩を遂げ今日では広く臨床例に応用されているが, しかし未だ未解決の多数の問題が残されている. 慶大外科教室に於ても昭和31年2)以来今日まで, 9例の人工心肺による直視下心臓内手術を施行したが, その中一例は術後大量出血を主因として失い, 他の一例は同じく術後大量出血を合併した. 体外循環による手術は, 元来本質的に多くの非生理的要素を包含し, 従つてその侵襲による影響が全身に普く及ぶことは当然で, 特に直接, 間接に血液成分系へ種々の侵襲が加へられることは, 既に諸家の報告する所である3)4)5)6). 我々の施行した実験例及び臨床例に於ける体外循環では, 血漿フイブリノーゲン濃度が循環時間の経過と共に減少するが, 特に潅流開始直後に著しい, これに関しては, 協同研究者内野が別にその詳細な報告する予定である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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