アブストラクト(9巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肺癌切除例における癌の気管支壁進展および気管支断端再発の検討 |
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Subtitle : | 原著 |
Authors : | 斉藤敏明, 赤倉一郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 慶応義塾大学医学部外科学教室 |
Journal : | 日本胸部外科學會雜誌 |
Volume : | 9 |
Number : | 6 |
Page : | 572-589 |
Year/Month : | 1961 / 6 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「I 緒言」肺癌治療の第1が切除療法あることはいうまでもない1)2). しかし, これにたいする多くの研究と努力にもかゝわらず, 治療成績の向上ははかばかしくない. 欧米における肺切除の5年生存率が19%~37%3)-8)であるのに, わが国のそれはいちじるしく低く, 1年生存率ですら21%~33%1)9)にすぎない. この切除成績の不良は, わが国において切除療法の歴史が浅く, 切除適応の厳正を欠く結果であるが, 肺という臓器の特殊性と年令的因子が関与するためでもある. 高令者では機能的に代償機能低下を示すものが多く10), 他の臓器癌に比べて高率・高程度である. したがつて, 治療のための広汎肺切除によつて術後の急性循環障害をみることが少くないのである11). この急性合併症はしばらくおき, 病理解剖学的には, 肺に豊富なリンパ管と血管, それに加えて呼吸運動という特殊性のゆえに, リンパ行性, 血行性あるいは気道性転移の多発が知られている12). |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |