アブストラクト(9巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺癌の肺胞拡散障害に関する機能的ならびに形態学的研究
Subtitle : 特別掲載
Authors : 山田教和, 宮本忍
Authors(kana) :
Organization : 日本大学医学部第2外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 9
Number : 8
Page : 747-766
Year/Month : 1961 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. 緒論」近年肺癌に対する関心は, その社会的背景をもともなつて, 年とともに高まつて来ている. しかしながら, 今日肺癌の診断, 治療はおかし難い大きな壁に直面し, 未解決の課題をはらんでその前進をはばんでいる現状である. このため著者は肺癌における病態生理を解明するために, さらに肺切除術後の肺予備能力を正しく見きわめるためにも, 肺癌の肺胞膜における拡散の態度について研究を試みた. 肺癌においてはその早期にすでに血流分布障害の出現することをわれわれの教室1)2)において, すでにたしかめているが, その血流分布障害が, いかなる機序で発生するかを解明するためにも, 肺生理学の立場から呼吸機能の核心とも言える肺胞拡散を反映する拡散能力(Diffusing Capacity, DL)を採用して検索を進めると同時に, 肺胞膜における変化を電子顕微鏡所見にもとずいて検索を進めた. 従来, 肺癌における肺胞拡散能力に関する研究は全く文献上みられず, また肺癌の肺胞拡散障害という概念に立脚した研究も, また全く未知の分野である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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