アブストラクト(9巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺癌組織蛋白質のペプタイド構造に関する研究正常肺組織との比較研究
Subtitle : 原著
Authors : 宮崎秀樹, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 9
Number : 8
Page : 767-775
Year/Month : 1961 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒論」癌の化学的研究は近代医学の一分野として, 近年特に著るしい進展をなし, 現在迄多くの先研者によつてこの領域の解明がなされている. 例えば神崎1)等の癌組織の脂質に関する研究, Kabat2)によつて始められた癌糖質成分に関する研究や, 松尾, 服部3)等の糖質に関するもの, またWarburg4)の癌組織代謝に関するもの及び核酸とその誘導体に関する研究, 癌の場合に見られるムコ蛋白質の増量を癌細胞自身またはその成長に伴う組織破壊によるとしたSeibert5)の研究, 更に癌組織の煮沸水抽出液が, 肝カタラーゼ低下をもたらす事を発見した中原, 福岡6)7)は, その本体をポリペプチドであると推定し, Miller8)は発癌色素と癌蛋白質との間の関係を論じて蛋白質欠損説を唱えており, Terayama9), Hughes10)等はアゾ色素と蛋白質との関連について秀れた研究をなし, 蛋白生合成に関してはBusch11)等が肝ガンでは蛋白質の素材となるアミノ酸の取り込みは, 正常肝に劣ると報告しており, 癌の特異蛋白質とその代謝に関するものでは, その注目となつているトキソホルモンについてKampschmidt12), Hirai13), Campbell14)等の研究があるが, 癌組織蛋白質の立体学構造に関する研究では金子15)等のものが見られるに過ぎず, 癌組織蛋白質自体の構成ペプタイドに関する研究については未だ検索されていない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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