アブストラクト(9巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺癌のリンパ節転移に関する研究(特に転移像からみた根治的肺葉切除の合理性の検討)
Subtitle : 原著
Authors : 金善彩, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 9
Number : 10
Page : 828-849
Year/Month : 1961 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言ならびに文献的考察」肺癌を治療するに当り, 現在の段階においては根治手術後の局所再発及び血行性転移の防止が重要な課題であつて, このためには制癌剤の応用と放射線照射療法が一般に用いられている. 外科的切除療法は病巣を中心とした広汎な切除と所属リンパ節の廓清をもつて原則とすることは論をまたないとこであるが, 積極的な広汎切除は手術侵襲が大であるのみならず, 肺癌の根治切除の術式として一考を要する問題である. それは, 肺癌患者が50才から60才の老人であつて, しかも所謂Poor riskを有することが多く, 特に一側肺剔除のような根治手術は, 癌手術自体としては理想的な手術であるが, 老人に潜在する心肺機能の障害を考えるとき, 必ずしも最上の手術とは言い難い. このような観点からみるとき, 従来行われて来た肺癌の根治手術の徹底を計るため, 肺剔除術が稍ゝ無批判的に行われて来た感がないでもない. 元来, 老人には肺気腫, 肺線維症などの形態学的変化を伴うことが多く, そのため癌病巣は小さくても, 肺機能に潜在性の障害を有するものが少くない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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