アブストラクト(9巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺血管心臓造影法による肺癌切除適応決定の研究
Subtitle : 原著
Authors : 磯部房元
Authors(kana) :
Organization : 慶応義塾大学医学部外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 9
Number : 11
Page : 951-960
Year/Month : 1961 / 10
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. 緒言」肺血管心臓造影法Angiocardiography(以下A.C.G. と略す)とは, 胸廓内血管及び心臓内に血管造影剤を注入してX線撮影を行う方法であつて, 肺血管造影法Angiopneumography, 縦隔静脈造影法Mediastinal Venographyというばあいもある. 1931年, Moniz, Carvalho及びLimaは右腕より右房に挿入した心臓カテーテルを通して120%沃度ナトリウム溶液を注入し, 始めて肺血管の造影に成功した1). 其の後多くの迫試者があつたが造影剤の副作用が甚しく, 又速やかな血流のためタイミングが難しく何れも満足な結果は得られなかつた, 1938年, Dotter及びSteinbergはA.C.G. について詳細な研究を行つた2). 以来肺癌をはじめ胸部疾患, 先天性心大血管異常等の診断, 予後, 手術可能度の判定に本法は極めて有力な検査法と考えられるようになつた3)4)5)6)7). 「II. 研究目的」臨床的に肺癌の手術不適応のばあいとしては, 遠隔臓器への転移, 横隔神経麻痺による患側横隔膜挙上, 反回神経麻痺による嗄声, 頚部交感神経麻痺によるホルネル氏徴候群を呈するもの, 胸水中に血液学的, 細胞学的に悪性細胞を証明されるもの, 気管分岐部に癌の侵襲があるばあいといわれているが8)其の他一般状態, 心肺機能も考慮しなければならない9)10)11).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ