アブストラクト(10巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : INHの投与方法による諸臓器の影響特に腫瘍原性に関する研究
Subtitle :
Authors : 高橋完治, 最上修二, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 国立宇都宮療養所
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 10
Number : 2
Page : 115-127
Year/Month : 1962 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第I章 緒論」現今, INHは比較的副作用少なく, 結核の化学療法において欠くことの出来ない薬剤であり, 特に最近では大量投与の傾向にある. 即ち, 使用当初Klee1)は10~15mg/kgを適当としたが, その後多数の研究によつて, 減量しても効果は変らず, しかも副作用の低下が認められるため, 最近迄5mg/kgが慣用量とされて来た. 然るに最近Middlebrook2)らにより, INH耐性菌の毒力低下と活性INH血中濃度測定に関する研究が基礎附けとなつて, 再び大量投与の趨勢にある. 1957J.Juhasz3)らはマウスの腹腔内に, 大量のINH溶液を注入し, 45例中7例に肺腺腫, 各種白血病6例, 肝の細網腫1例, 計14例の発生を報告し, INHの発癌作用について注意を促がしている. 本邦に於ても, 森ら4)はマウスに対し, 経口投与により, 同様の肺腺腫の発生を報告し, 結核治療に当つてINHの発癌作用の点より再考の必要があることを述べている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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