アブストラクト(10巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺切除による死腔の処理に関する研究(その1)肺ロテーシヨン法の臨床形態, ことに気管支造影所見について
Subtitle :
Authors : 箕輪登, 和田寿郎
Authors(kana) :
Organization : 札幌医科大学外科学教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 10
Number : 3
Page : 211-232
Year/Month : 1962 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒言」肺外科における最大の関心事は肺切除術に因る死腔処理であろう. すなわち肺切除によつて生ずる死腔は, 肺の切除部位, 切除範囲によつて, それぞれの発生部位, および大いさが運命ずけられ, それがまた, 臨床経過を種々に変貌させるのである. 一般に感染が無く, しかも死腔の大きさが小なる場合には, 従隔の偏位, 残存肺の膨脹ならびに転位, 横隔膜の上昇などによつて死腔は減少ないしは消失しうるのもあるが, しかし遺残死腔が大きい場合には. 有効な抗菌物質の使用にもかかわらず, 膿胸, 気管枝瘻等の発生母地となり得るため, 術後死腔に対しては, 従来積極的にその消失を計るべく努力がなされてきている. さて死腔のうち胸腔下部に生じたものは, 移動性の大なる横隔膜の上昇によつて, 早晩消失しうるものが多く, 従つて, 死腔処理の観点からすれば, 肺尖部の死腔を, どのように処理するかが問題となるのである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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