アブストラクト(10巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 大量輸血に伴う出血傾向に関する研究 第II編 実験的研究 |
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Subtitle : | 原著 |
Authors : | 大沢幹夫, 榊原仟 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京女子医科大学外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科學會雜誌 |
Volume : | 10 |
Number : | 6 |
Page : | 519-547 |
Year/Month : | 1962 / 6 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「緒言」大量輪血に伴う出血傾向の成因のうち, 血液の凝固因子の変動に重点を置く説と, 血管因子の変動を重視する説がある事は前編に於てのべた通りである. 著者の経験では, 大量輸血後血液の凝固因子の変動は必発するがそれが特に出血傾向発現に直接有力な要因を与えるとは考えられず, むしろ血管因子の変動を重視したいと考えている. 又, 出血傾向を認めた臨床例を検討した結果, 出血傾向発現に有力な誘因となると考えられた生体の条件は種々あつたが, このうち術中急性大量出血があり輸血がよくこれに追従せず血圧が下降してシヨツク状態となつた例, 術後Hypoxia, Anoxiaの状態の続いた例, 及び術前肝障害の認められた例等に大量輸血が行なわれた場合に出血傾向を認められる場合が多く, かゝる異常な状態が出血傾向発現に特に有力な役割を有しているものと考えられた. 外科的立場からみた出血傾向とは術中, 術後手術創や障害された漿膜等から血液がにじみ出して止血が不可能な状態が続く場合である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |