アブストラクト(10巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 体外循環に於ける生体内血液循環動態に関する実験的研究 第2編 体外循環後の循環血液量の変動並びにHeparin Rebound現象に関する再検討
Subtitle : 原著
Authors : 田中孝, 榊原仟
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学外科学教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 10
Number : 8
Page : 274-292
Year/Month : 1962 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言」現在, 一般に用いられている人工心肺によつて体外循環を行う場合, 生体内に於ける循環形態は, 生理的なものと質を異にしており, その主な変化の1つが, 血液の貯溜現象である事を第1編に於いて明らかにしたが, 然らば, かゝる貯溜した血液は, 体外循環を中止した後, 如何なる動きをみせるのだろうか. 体外循環中, 循環血液量が減少する事は, Donald54), Herron55), 岩間27)等多くの研究者によつて認められているが, 潅流を中止した後の変動を, 而も早期における変動を追究した報告には未だ接しない. 著者は, 貯溜した血液の動向に注目し, Cr51を用いて, 体外循環中止後の静脈血中のカウント数の変動及び循環血液量の変動を追求した結果, 潅流中止後比較的早期に循環血液量が増加する事を確認した. 一方, 体外循環におけるヘパリン, 硫酸プロタミンの中和の問題に関して, 再検討を行う必要を認め, 種々検索を加えた結果, 所謂Heparin Rebound42)75)91)41)現象の存在を認め, その生因の解明に当つて, 聊か知見を得たので茲に併せ報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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