アブストラクト(10巻11号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 静脈移植─とくに胸部上大静脈移植について─ |
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Subtitle : | |
Authors : | 島崎和郎, 杉江三郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京医科大学 |
Journal : | 日本胸部外科學會雜誌 |
Volume : | 10 |
Number : | 11 |
Page : | 404-423 |
Year/Month : | 1962 / 10 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「I. 緒言」生体の静脈移植, あるいは静脈間のBy-Pass法は, しばしば臨床例で必要に迫られる場合がある. すなわち先天性心疾患における上下大静脈の転位, 肺動脈の転位, 門脈圧亢進症における短絡の形成, および外傷, または肺癌, 縦隔腫瘍の圧迫によつて起る上大静脈症候群などが, 重要な問題となる. 小静脈の場合は, 副血行が豊富で, 比較的危険も伴わずに, すべてが結紮されてきたが, 胸部, 腹部の大静脈の結紮, または切離による血流障碍は, 決して副作用の無いものではなかつた. 上大静脈症候群における上肢, 顔面の浮腫, 静脈恕張, および呼吸困難は, 血流杜絶による副作用として, よく知られている事実である. しかし現段階において, これら疾患の治療対策の安定性は確立されておらず, 静脈移植の問題は, いまだ不明な点が少なくなく, むしろ悲観的でさえあつた. すなわち過去の成績が示すように, 臨床的, 実験的に移植代用血管の大多数が閉塞し, その原因は, 静脈圧, 血流速度, 静脈管壁, および静脈血の特殊性に問題があるとされてきた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |