アブストラクト(10巻13号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸部外傷特に胸部振盪症に関する研究
Subtitle :
Authors : 萩原勁, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科教室
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 10
Number : 13
Page : 527-544
Year/Month : 1962 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第I章 緒言並びに文献的考察」近代科学技術の発展につれて, 交通事故災害及び工場災害の激増により, 重症な外傷が増加の一途をたどつており, 特に近年心臓, 肝臓を含む致命的胸部外傷が注目され, また, 事実その発生率も増加1)2)の傾向を示すようになつている. これに対し治療面である外科技術, 輸血, 麻酔も進歩をとげているので, 外科領域における胸部外傷の存在は大きな比重をもつようになつて来た. 即ちKenney3)らによれば最近の米国における致命的交通事故の25%は実に胸部外傷であり, 胸部外傷受傷者の4人の中1人だけが簡単な治療で救われているにすぎないと記している. 本邦においても胸部外傷の臨床報告は近年次第に増加して来ている. 一般に胸部外傷は非穿通性のものと穿通性のものに大別されるが, 平和時においては主に非穿通性のものが多い. 非穿通性胸部損傷についてはJohansson4)らは1938年より1958年迄に集められた298例の統計的観察を行つており, 彼らは非穿通性のものを更に胸廓の骨折, 気管支破裂, 外傷性大動脈瘤, 外傷性心筋損傷に分類しており, 肋骨々折が90%以上を占め, 第7. 8. 9肋骨が各13%で好発していることは本邦の報告5)とほゞ一致している.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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