アブストラクト(12巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 腐蝕性食道狭窄に対する自家腸管遊離移植術-特に手術々式を中心として-
Subtitle :
Authors : 小高道夫, 中山恒明
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部中山外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 12
Number : 3
Page : 198-225
Year/Month : 1964 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言」腐蝕性食道狹窄に対する外科治療は, 現在まで諸々の報告があるが, その狹窄部位が食道第1狹窄部にある症例に対する外科的根治手術, 即ち頚部食道を含めての食道成形は, 成功の報告も少なく, 又治療法もまちまちであり, 成功したとしてもかなりの長年月を要する等, 諸々の点で問題があり, 未解決のままに残されていた. 嚢に中山教授により発表された, 中山式胸壁前食道胃吻合術によつて, 一応本症に対する外科的治療も確立されたが, 食道第一狹窄部に於ける狹窄に対する手術々式としては, 挙上不可能なる症例が多い. 1961年, 中山外科教室に於て, 独自の考想の下に細小血管吻合器を老案作製し, 2~3mmの細小血管の吻合が可能となつたので, 本症に対し, 自家腸管の遊離移植術を行い, 10例全症例に成功するという輝かしい成績を挙げ得た. 本症特に食道第一狹窄部位に於ける狹窄に対する外科手術方式の確立されたものがない. 現在本手術法は本症に対する最も優れた手術々式として考えられるので, その手術々式を中心として手術適応, 移植腸管の遠隔機能等を明らかにすることは, 重要にして洵に意義あるものと思う.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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