アブストラクト(12巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心内面インピーダンス測定法による刺激伝導系経路の検索法に関する実験的ならびに臨床的研究
Subtitle :
Authors : 呉大順, 木本誠二
Authors(kana) :
Organization : 東京大学医学部木本外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 12
Number : 12
Page : 992-1003
Year/Month : 1964 / 11
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「1. 緒言」心臓中隔欠損症の手術において, 欠損口を縫合閉鎖するさいに発生する合併症のひとつとして刺激伝導損傷による各種の伝導障害があげられる. この伝導障害のうちで, 房室完全ブロツクは予後が極めて不良であるため, その発生防止は直視下心臓内手術を行なうにあたつて重要な課題になつている. 1957年にLilleheiおよびKirklinがその重要性を指摘して以来1), 外科的急性房室完全ブロツクに関する基礎的研究や, その防止のため, さまざまな試みがなされている. 木本外科教室において, 三枝, 天野2)3)らは犬に実験的に急性房室完全ブロツクを作成し, その血行動態, 予後, 治療などに関して実験的研究を行なつたが, その予後は不良であり, 4週間以上の生存犬でも心臓機能は低下し, 剖検所見で心不全状態を認めている. 木本外科教室における臨床例でも表1のように房室完全ブロツクをおこした症例の大部分は, それが直接死因でないにしても死亡しており, 薬物療法およびPace makerによる外科的治療が必ずしも十分にその効果を発揮し得ない現状においては, 手術操作中の刺激伝導系の損傷防止がのぞまれる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ