アブストラクト(12巻13号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心血管疾患の手術前後における肺胞機能と肺胞膜の電子顕微鏡学的所見の関連に関する研究
Subtitle : 特掲
Authors : 森弘一, 宮本忍
Authors(kana) :
Organization : 日本大学医学部第2外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 12
Number : 13
Page : 1076-1101
Year/Month : 1964 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒言」肺生理学の立場から肺胞におけるガス交換は, 最も重要な過程である. 吸入したO2が肺胞膜の血液-空気関門を通つて, 肺毛細管中の赤血球ヘモグロビンと結合する拡散過程には, 肺胞膜におけるMembrane Componentと肺毛細血管におけるBlood Componentが介在している. それらは肺胞膜における拡散面積, 拡散距離, 透過性あるいは肺毛細管血管中の赤血球ヘモグロビンの数と速度によつて拡散は決定されるわけである. 著者は1962年より人工心肺による体外循環の際の肺胞拡散能力について, 研究を進めてきた. 人工心肺による体外循環は, ここ10年来の心臓外科の著しい進歩で, 完成の域に到達しつつあるが, 同時に心臓手術は, 一層複雑な心疾患に当面する機会が多くなり, より安全な体外循環時間の延長が要求されている. かかる見地から, 肺胞拡散障害を機能的には, 拡散能力検査を中心とし, また形態学的には, 手術時, 肺の一部を切除し, これを電子顕微鏡で肺胞膜とくに基底膜の変化を分析し, 検索を試みた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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