アブストラクト(12巻13号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 気管支皮下破裂について (左主気管支皮下断裂の自家治験例を中心として)
Subtitle : 症例報告
Authors : 早田義博, 吉田知司, 市場正敏, 斉藤守男
Authors(kana) :
Organization : 東京医大外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 12
Number : 13
Page : 1102-1111
Year/Month : 1964 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「はじめに」最近交通事故による外傷が増加し, その対策は災害外科のなかの最も重要な課題となつている. 交通災害の増加は自動車の増加に比例し, 頭部, 胸部及び腹部, 四肢など身体各所にみられるが, この中で胸部外傷は受傷の場所と程度によつて種々の損傷を受け, 症状もそれによつて異なり, 治療の困難性に屡々遭遇することは頭部外傷の場合と全く同様である. 胸部外傷には胸部震盪症, 胸部圧迫症及び胸部挫傷があるが, 交通災害では胸部挫傷を主体とすることが多く, 胸腔内及び縦隔諸臓器の重複損傷を伴なうことがあるので, その診断は困難なことが多い. 高速度道路の完備した欧米に於いては, 交通事故のうちの特徴的な胸部損傷として気管及び気管支の皮下損傷の報告が増加しているが, 我国では, この方面の報告は極めて少なかつた. しかし, 交通事故の激増と, 高速道路の完成につれて, この種の外傷が増加するものと考えられるので, 最近経験した我々の1例を中心として述べ, 本問題に対する注意を喚気したいと思う.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ