アブストラクト(13巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : いわゆる特発性食道拡張症
Subtitle : 綜説
Authors : 赤倉一郎, 中村嘉三, 今井康晴
Authors(kana) :
Organization : 慶応義塾大学医学部外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 13
Number : 3
Page : 145-165
Year/Month : 1965 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. はじめに」特発性食道拡張症は, 食道良性疾患中最も多い疾患であるにもかかわらず, その病態, 治療に関しても未だ幾多の論義があり, 一致を見ない現状である. また数多くの実験的本症様動物からの推論が, 正しい本症の理解をさまたげている. よつて, われわれの28例の経験に加えて, 文献的考察をなし, 治療上, および病因, 病態論について, 何が判明し, 何処に疑問があるかを述べ, また, われわれの見解の一端を示したい. 「II. 欧米における歴史的展望」 1678年Oxfordの医師Thomas Willisが嚥下困難と嘔吐を主訴とする患者に鯨骨ブジーを与えて拡張させ, 15年間生存した例を報告したのが初例であるとされている. 1876年Zenkerらが文献を集め, 18例の症例を食道単純拡張症として報告して以来, 本症の存在は広く認められる様になつた. 1882年v.Mikuliczは, みずから考案した食道鏡を使用して, 本症患者の噴門を望見しCardiospasmusと命名した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ