アブストラクト(13巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 先天性心膜欠損症とその臨床的意義について
Subtitle : 症例報告
Authors : 久保克行*, 石川治*, 草川実*, 庄村東洋*, 並河尚二*, 福森重剛**, 吉岡正夫**, 遠山豪**
Authors(kana) :
Organization : *三重県立大学胸部外科学教室, **遠山病院
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 13
Number : 8
Page : 840-851
Year/Month : 1965 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「緒言」先天性心膜欠損症は他の疾患に対する開胸手術, または死体解剖時に偶然発見される場合が殆どであるが, 近時開胸術が盛んに行われる様になり, 本疾患の報告も増加する傾向にある. 本症は1559年Colombusにより始めて報告されて以来, 外国に於いて100余例を数え, 一方本邦に於いては1952年松倉1)の法医解剖による報告以来23例の報告がみられている. 心膜欠損症は一般に臨床的な意義は少ないとされているが, 症例によつては臨床的に胸痛や心悸亢進などの愁訴の原因となることがある. われわれは, 最近肺結核および先天性心疾患の手術時に左心膜全欠損症の3例と, 心膜部分欠損症の2例を経験したので, これら5症例について詳細に報告するとともにその臨床的意義について考察を加えたいと老える. I, 左心膜完全欠損症例 症例1. 笠○昭○, 31才 男子 肺結核のため昭和33年10月左上葉切除術の目的で入院した. 入院時, 体格は中等度, 栄養は良好で, 微熱を認める以外咳嗽, 喀痰, 盗汗, 呼吸困難, および心悸亢進などの自覚症状を認めない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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