アブストラクト(13巻12号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 上行大動脈代用血管移植に関する実験的研究 |
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Subtitle : | |
Authors : | 若林明夫, 木本誠二 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京大学医学部木本外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 13 |
Number : | 12 |
Page : | 1166-1180 |
Year/Month : | 1965 / 12 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「I 緒言」上行および弓部大動脈の切除, 血行再建は現在血管外科学に課せられた最も困難な課題の一つである. 弓部大動脈に関しては, 既に当教室(木本・鈴木等1))の創意による一時的Bypass移植の臨床成功例をみており, その一部の問題は解決されたが, 上行大動脈に関していえば, 更に基本的に未解決の分野といえよう. 上行大動脈に限局した動脈瘤の手術例は, 当教室では4例あり(表1), 2例は手術中死亡, 1例は術後1カ月, 末梢吻合部動脈瘤の破壊により死亡, 1例のみ術後4年の現在生存しているに過ぎない. 手術はいずれも循環の遮断は行わず大動脈瘤切除および大動脈側壁縫合を行つたものであり, 剥離さえ充分に行うことが出来る状態になるならば, その直接死亡率を皆無にすることも可能であり実際の瘤切除, 縫合も困難なものではない. しかしたとえそうであつても, 幸いこれ等は梅毒性のう腫状の形であつたので瘤切除, 側壁縫合が可能であつたのであるが, 成績は必ずしも良好でなく, 理想的な根治手術として体外循環, 低体温等による循環停止下の再建の必要が痛感された. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |