アブストラクト(14巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 低酸素及び低体温の心臓に及ぼす生化学的影響
Subtitle :
Authors : 坂下勲, 堺哲郎
Authors(kana) :
Organization : 新潟大学医学部外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 14
Number : 1
Page : 60-73
Year/Month : 1966 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「緒言」近年心臓外科の発達に伴い, 低体温等を含め, 種々の手術方法が考案され, 上等の生体に及ぼす影響も次第に明かにされつゝある. 心筋自体に起る生化学的反応もその一端として極めて興味があり, 生理学的及び微小解剖学的研究と共にその究明が望まれる. 一般に心筋の代謝過程は三つの相に分けることが出来, エネルギーの産生, 保存及び利用から成り立つている1). エネルギーの産生は, そのエネルギー源として主に遊離脂肪酸, 葡萄糖, 乳酸及び焦性葡萄酸を利用し, 共通中間代謝物であるアセチル・コエンザイムAへと代謝される. 之のアセチル群はオギザロ酢酸と重合してクエン酸となり, クレブス回路へ導入される. 琉珀酸脱水素酵素の作用で貌珀酸が林檎酸へと変わる際, 同時に之の酵素は中間電子伝導体として働き, 酸化的燐酸化反応と共役する主要な電子伝達系を形成し, エネルギー保存の相と結合する. 之の過程でADPの燐酸化が起り, 結果としてATPを産生する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ