アブストラクト(14巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 奇静脈造影の診断的意義(殊に食道癌根治術について)
Subtitle : 原著
Authors : 服部弘道, 赤倉一郎
Authors(kana) :
Organization : 慶応義塾大学医学部外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 14
Number : 3
Page : 231-244
Year/Month : 1966 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. 緒言」食道癌, 肺癌, 縦隔腫瘍においてその治療方針を決定する上には, 縦隔内の病巣進展状態を十分に探究し病像を正確に把握することが望まれる. にもかかわらず従来の検索法によつてはそれを明確に察知することが困難な場合に遭遇する. 近年血管造影法の進歩に伴い, 病巣部に近接する血管を造影する方法により病像をより正確に描写することに関心がもたれて来つつある. この意味において奇静脈は後縦隔に存在し下空静脈と上空静脈間の重要な吻合経路であるとともに, 椎体, 食道, 気管支に隣接し, 胸腹壁, 椎体, 食道, 気管支, 心嚢, 縦隔等の領域より静脈が流入しているため, これをレ線学的に検索することは興味あることと思う. そこで著者は食道癌, 肺癌, 縦隔腫瘍などの切除可能性を判定する目的で, 昭和35年12月より慶大外科に入院した胸部疾患々者143例を対象として奇静脈造影を施行した. また同時に実験的, 臨床的にその基礎的問題の検討を行い, 主として従来の食道癌手術適応の判定法に加えて食道癌の壁外側への浸潤状態を判定し局所よりみた切除可能性の診断に応用した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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