アブストラクト(14巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 冠動脈造影法の基礎的並びに臨床的研究
Subtitle :
Authors : 佐藤礼介, 榊原仟
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 14
Number : 8
Page : 876-899
Year/Month : 1966 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1編 緒言」基礎疾患が主として冠動脈硬化症にもとめられる狭心症, 心筋硬塞あるいは心不全などの死亡率は年々増加の一途をたどつている今日1), その治療方針の究明, 確立は老年病対策の一環として重視されるようになつた. 治療に関しては保存的即ち非観血的な方法が従来行なわれてきたが, 根治的な治療法が次第に実現されようとしている. 冠動脈硬化症の病理解剖学的知見はSchlesinger2)その他の先達の業績3)4)によるものであるが, これは虚血性心疾患に対する新しい観血的治療の可能性を提起したのである. すなわち, 冠動脈硬化症による冠動脈閉塞および強度の狭窄は心外膜層を通過する三主幹冠動脈の中枢部数cm, あるいはそれら分岐部に限局して認められる症例が高頻度であると報告した. その閉塞部乃至狭窄部血管の再疎通をはかる直接的外科治療法として多くの実験的研究が行われて居る5)~11). 欧米ではすでに臨床にも行なわれて居り, 特種なカニユーレを用いて血管内膜を掻把するBailyらのcoronary curettage12)~14), 狭窄部冠動脈を切開, 静脈片pathchをあてて狭窄部を拡張するstrip patch grafting15)16)あるいはthromboendarterectomy17)22)など良好な成績で臨床報告がみられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ